
宅建士は何ができる?資格の使い道7選と活躍するための注意点を解説

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宅建士は何ができる?資格の使い道7選と活躍するための注意点を解説
「宅建を取得したいけど役に立つのか分からない」
「就職や転職に活かせるのかな」
「不動産業界以外でも活かせるのか知りたい」
宅建資格を取得したい人の中で、合格後の使い道に迷っている人は多いでしょう。宅建に合格したものの、使い道が分からなくて活かせなければ「宝の持ち腐れ」となります。
そこでこの記事では、宅建資格の使い道や、活躍するための注意点などを解説します。
宅建士ができる独占業務

世の中の仕事には、専門家にしかできない独占業務があります。たとえば弁護士は「刑事裁判の弁護人」で、司法書士は「登記手続きの代理行為」などです。もちろん不動産業界でも、宅建士にしかできない「独占業務」というものがあります。ここでは、宅建士ができる独占業務について解説します。
重要事項説明書の説明
宅建士が行うことのできる独占業務の一つに、重要事項説明書の説明があります。重要事項説明書とは、不動産の売買や賃貸契約において、当事者に対して重要な情報をわかりやすく説明するための書類です。
これには「物件の面積」「取引金額」などが含まれているため、不動産の買主(借主)に重要事項説明書の内容を丁寧に説明して、取引を行うかどうかの判断をしてもらうのが目的です。
不動産に関する専門的なルールを知ってもらうための説明になるため、宅建士の独占業務となっています。
重要事項説明書・契約に関する書面への記名
宅建士が行うことのできるもう一つの独占業務は、重要事項説明書や契約に関する書面への記名です。不動産取引においては、重要事項説明書や契約書などの書面に当事者の同意や承諾が必要です。
宅建士が重要事項説明をしたことを証明するために、名前や宅建士番号を記載します。また、不動産の契約に関する書面に記名することで、公正な取引である証明や、説明責任の明確化を行い、契約当事者を保護することが可能です。
それぞれの書面に宅建士の記名を行うことで信頼できる取引が実現できるため、両当事者の間でのトラブルや誤解の防止に効果的です。
宅建は何ができる?資格者ができる7つのこと

宅建資格があれば、自身のキャリアアップや報酬アップに役立てることが可能です。ここでは、宅建資格者だからできる7つのことを解説します。
就職・転職に役立つ
宅建資格は、就職や転職において重要な役割を果たします。宅建資格があることで、不動産業界や関連業界での求人に応募する際に、他の応募者よりも優位に立つことができるからです。
たとえば、採用する企業が人材を応募する際に「宅建資格者」「無資格者」で比較するケースが考えられます。宅建資格があれば、不動産の業務に必要な知識を備えていると期待されるため、たとえ業界未経験でも優先的に採用してくれるでしょう。
また、宅建資格を持つことで、金融機関や法律事務所など、不動産に関連する業界以外でも、宅建の知識やスキルは重宝されます。したがって宅建資格を持つことは、不動産業界だけでなく「幅広い職種や業界」での就職や転職に役立つことが期待されるでしょう。
昇進・昇給に役立つ
宅建資格は、職場での昇進や昇給において有利な要素となります。なぜなら、この資格を持つことで、不動産に関する専門知識や法律の知識など「業界で必要なスキル」を習得していることが証明されるからです。
たとえば、宅建資格者は無資格者よりも責任を担う業務を行う機会が増えます。企業としては、宅建資格保持者が業務を効率的に遂行し、今までよりも成果を上げることを期待しているのが事実です。そのため、無資格者よりも優先的に評価される可能性が高まり、昇進や昇給へと繋がります。
企業は、宅建資格を持つ従業員を「企業にとって欠かせない重要な人材」として位置付けるため、昇進や昇給に有利です。
資格手当がもらえる
宅建保持者には「資格手当」を支給する会社が一般的です。資格手当は、会社から支給される特別な手当の一つであり、特定の資格を保有している社員に支給されます。
通常の給与とは別に支給されるため、従業員にとって経済的なメリットとなります。資格手当の金額や支給条件は会社によって異なりますが、相場は1〜2万円程度です。
宅建合格で資格手当をもらえればモチベーションアップやスキル向上に繋がるため、経済的なメリットをもたらします。
独立・起業できる
宅建資格を持つことで、不動産業界での独立や起業が可能となります。宅建業の事務所には、従業員5人に対して1人以上の宅建士を設置すれば営業が可能です。そのため、宅建資格を持てば、1人でも開業できます。
なお、宅建の資格さえあれば不動産業界での経験は問われないため、未経験で独立する人も多いです。しかし不動産業界での経験がないことで、初めのころは失敗することも多いでしょう。
実務経験をある程度積んでおけば、起業の初期段階から不動産取引や法的手続きに関する専門知識を活かすことが可能です。そのため、顧客からの信頼を得やすくなり、競合他社との差別化も図りやすくなります。
副業に挑戦できる
宅建資格を持つことで、不動産業界に限らずさまざまな副業の機会が広がります。宅建の資格を活かせるおすすめの副業は、以下の通りです。
・ 不動産投資
・ 宅建士の講師
・ Webライター
不動産投資は、アパートやマンションを購入して家賃を収入として得る事業です。物件の管理や入居者からの家賃回収を不動産会社に委託すれば、ほとんど何もすることがありません。普段、本業が忙しくても定期的に家賃が入ってくるので副収入が得られます。
また、宅建士の講師として働く方法もあります。本業が終わったあとや夜間に行うことが可能です。さらに、宅建や不動産の知識を活かした記事を書くWebライターとしても仕事ができます。宅建の知識や実務で得た経験をWeb上の記事として執筆料を得る仕事です。
宅建を活かした副業を行うことで、さまざまな仕事に挑戦できます。
関連資格に挑戦できる
宅建を取得すれば、関連する資格に挑戦することが可能です。関連資格を取得することで、スキルや専門性をさらに高めて、活動の幅を広げることができます。
宅建の関連資格は、以下の通りです。
・ 管理業務主任者
・ マンション管理士
・ 土地家屋調査士
・ FP
・ 行政書士
これらの資格を取得することで、不動産業界でのキャリアの幅を広げるだけでなく、専門的なスキルを磨けます。関連資格を取得することで、より高度な業務や責任を担うポジションが期待できるでしょう。
日常生活で役立つ
宅建資格を持つことで、日常生活でもさまざまなメリットがあります。とくに以下の場面で役に立つことが多いです。
・ 住宅を購入するとき
・ 賃貸物件を探すとき
・ 不動産を資産運用するとき
まず第一に、自身や家族の住宅を購入する際に宅建の知識が役立ちます。不動産取引における基本的な用語や手続き、契約のポイントなどを理解していれば、より適切な住宅を見つけることができるでしょう。また、不動産の価格や物件の条件を客観的に判断することができるため、購入時のトラブルを回避することができます。
また、賃貸住宅を探す際に契約内容や法的な問題に関する理解があれば、より安心して契約を結ぶことができます。また、家賃交渉やトラブル解決など、不動産に関する様々な問題にも適切に対処することが可能です。
さらに、自身の不動産資産を有効活用するためにも宅建の知識は役立ちます。賃貸物件の運営や管理、投資物件の選定など、不動産に関するビジネスや投資活動を行う際に、宅建資格を持つことでより効果的に取り組むことが可能です。
このように、宅建資格を持つことは、日常生活の中で不動産に関する様々な場面で役立ちます。自身の住宅を購入する際や賃貸物件を探す際など、宅建の知識は重要なツールといえるでしょう。
宅建士の未来は明るい!資格を活かせる2つの理由

ここでは、宅建資格が活かせる理由を2つ解説します。不動産需要が増加することで宅建士の存在が今以上に求められるため、明るい未来が待っているといえるでしょう。
不動産業以外の業界でも活かせる
宅建士の資格は不動産業界だけでなく、さまざまな業界で必要とされています。たとえば、以下のような不動産取引に関わるさまざまな組織での需要です。
・ 法律事務所
・ 金融機関
・ 建設会社
法律事務所では不動産に関する紛争が多いことから、解決するために専門家である宅建士の存在が大きいといえます。さらに金融機関では、不動産を担保として融資を受ける人のために宅建士の知識が必要です。建設会社では、ビルや一戸建てなどの建築用地の取引で宅建士がいれば、安心して取引ができます。
不動産の専門家として頼りにされることも多いことから、今後のスキルアップやキャリアアップに繋がるでしょう。
不動産需要は増加傾向にある
公益財団法人不動産流通推進センターのデータによると、不動産の取引件数はここ10年ほどは緩やかに増加しています。そのため、今後も同じ水準を維持していく可能性が高いでしょう。
また、日本の全体的な人口は減少していますが、都心部などの特定エリアでは増加傾向にあるため「不動産取引」の需要が安定しています。また住宅だけでなく、商業施設やオフィススペースなど、様々な形態の不動産が求められており、企業や法人からの需要があります。
このような状況下で、宅建士は専門知識を活かして需要に応えることができるだけでなく、不動産市場の活性化に貢献することが可能です。今後のさらなる不動産需要の増加に伴い、宅建士の専門知識が求められる機会も増えていくといえるでしょう。
参考資料:公益財団法人不動産流通推進センター|2023不動産業統計集
宅建士は常に知識のアップデートが必要

宅建士としての資格を取得した後も、常に最新の情報や知識を追求することが重要です。不動産業界は常に変化しており、法律や制度、市場動向などが日々進化しています。
たとえば手軽な方法としては、不動産の専門誌や宅建協会の広報誌に目を通すのがおすすめです。法改正の内容や、実際にあった不動産に関するトラブル事例などが掲載されているため、顧客との商談にも役立ちます。
また、不動産業界関係者との交流を通じて知識の共有や意見交換を行うことが大切です。情報交換を行うことで、周辺の不動産取引状況や空き物件の情報などを確認できます。
宅建士として活躍するためには、常に最新の不動産情報を知っておきましょう。
まとめ

宅建の資格を取得すれば、不動産業界はもちろん、あらゆる業界でも活躍することが可能です。宅建資格という専門家の証があれば、不動産のプロとして頼られる存在になれるでしょう。
また不動産取引の需要があるエリアでは、宅建士の数が足りていないところもあります。これから宅建資格を目指している人には、明るい未来が待っているといえるでしょう。
ただし、宅建に合格するためには多くの勉強時間が必要です。
これから宅建資格の勉強を始めたい人は、ぜひメダリストクラブの宅建講座を検討してみてください。